降圧型定電流・定電圧電源モジュールを試す(XL4015E1)
海外の通販サイトを眺めていると度々目にするこのモジュール、安価で動作実績が多く定番になっている様です。
その上電流が0.1A以下まで下がるとLEDが青色になり、バッテリー等の充電に利用していた場合には充電完了をお知らせしてくれる。
電圧だけの降圧モジュールならもっと安価で売られているのですが、幅広い入力と幅広い出力範囲、定電流まで付いてくるとなると、かなりのコスパだと思います。
販売ページで書かれているデータシートは概ね以下の通り。
入力電圧:6~36VDC
出力電圧:1.25~32VDC
出力電流:0~5A(説明には4A)3A以上はヒートシンク必須
出力電力:75W(50Wくらいで使用して下さい)
ドロップアウト:0.3V
動作温度: -40℃~+85℃
降圧PWM周波数:180kHz
変換効率:最大96%
出力リップル:50mV程度
保護:
サーマルシャットダウン(温度不明)
出力短絡保護(>8A)
入力の逆流保護は「無し」
何度になるとサーマルシャットダウンが働くのかは不明ですが・・・
ドロップアウトが0.3Vというのは優秀ですね。(本当かどうかは別にして。)
入力が6V~という事ですので、そこらへんのUSB充電器(5V出力)では足りません。
上が36Vまでありますので、ラジコンのバッテリーなんか良い感じではないでしょうか。
ひとまず使いやすい様にコネクタをつけてみました。
入力側はノートPCのアダプタをぶった切ってXT30コネクタを取り付け、出力側はデュポンケーブルも挿しやすい2.54mmピッチのXHコネクタを取り付けました。
電圧、電流設定の前準備
さてこのモジュール、現在の電圧、電流値を見る事が出来ません。
その上、購入した販売ページの説明書きにはCLOCKWISE(時計回し)すると増える、としか書かれておらず、電流がincreaseするのか抵抗がincreaseするのか判りません。
勿論中国製ですからポテンションメーターが逆に取り付けられている可能性だってありますので、少し注意して見る必要があります。
幸い手元のモジュールはネットに出回っている写真の通り取り付けられている様でしたが、このタイプの可変抵抗は永遠に回り続ける様で、どこが最小なのか最大なのかさっぱり判りません。
終端迄いくと空回りして、大変小さな音で「カチッ」と音がするらしいんですが
全く聞こえませぬ( ノД`)
仕方ないのでこのポテンションメーターを見てみると、BAOTER 3296 って書いてありますね・・・
BOURNSの3296シリーズのパチモン(?)っぽい。
BOURNSの仕様に似せていると仮定するなら25回転ほど回せば最小になる事でしょう。
多分、、、
というわけで少し情報収集をしてから触ります。
これまたなんとまぁ
このポテンションメーターの配置と向きの正解は、写真の通りXL4015側が電圧、個体電解コンデンサ側が電流です。
購入したページにあった説明書きでは、電圧と電流が逆になっていました。
中国通販で購入するモジュールには本当に注意が必要です。
これらをひとまず25回転ほどCounter Clockwise(反時計回し)して最小にしておきます。
電圧、電流の調整
ここまでやって最小の値にしてからテスターを使い、電圧を調整し、電流を調整します。
あんまり良く無いのですが、、、
MAXで32V5Aという事なので、端子に直接テスターを突っ込みます。
電圧設定
まずは電圧を20Vレンジにして現在の電圧を測定
ちゃんと1.2V(実測1.24V)になっている様子。
これをポテンションメーターを時計回しで徐々に増やし、3.3Vを作ります。
電圧ですので、写真の左側のポテンションメーターを回してください。
電流設定
テスターのダイヤルを電流のモードにします。
このテスターは10Aモードの次が200mAモードなので、マイコンを動かす電源の電流としては少し物足りない。
1Aくらいには設定しておきたいので10Aモードのままザックリと測定します。
完全に0Aにはならず、40mAくらい出ちゃってるみたいですね・・・
とりあえずマイコンを動かしたいので1Aくらいにしとけばいいでしょう。
これでマイコンに突っ込んでも問題なく電力を供給してくれる筈。
XIAOさんは余裕で動きましたね。
起動時は不明ですが、電圧・電流計と温度計、OLEDを動かしても9mA~15mA程度、XIAOを入れても23~25mAくらいしかありません。(INA226で測定、目視観測)
XIAOさんは10mA前後と、かなりの省エネマイコンである事が伺えます。
起動時の電流量を調べてみたくなりますね
そんなわけで一応定電流、定電圧出力が出来る降圧型のDC/DCコンバータが使える様になりました。
電流値までポテンションメーターでいじれるというのは非常に便利そうで、例えば様々な形態の電池への充電が捗りそうです。
但し、電流を最小にまで絞っても40mAほど出てしまっている様ですので、もっと少ない電流量で充電をしたい場合には少し工夫が必要そうです。
また、あんまり沢山電流を流すと発熱が凄い様ですのでヒートシンクをご用意くださいとの事。
持ってませんけどね・・・( ノД`)
ディスカッション
コメント一覧
同じコンバータを使って、ヒートシンクをつけ忘れたまま3A程度の電流を流したところ、30分くらいで大量の白煙と共に焦げ臭いにおいがして、XL4015E1はお亡くなりになりました。加熱によるシャットダウンは機能しないくらいに考えておいたほうが良いかと思います。
有益な情報をありがとうございます。確かに結構熱くなりますね。
最近はラズパイや3Dプリンタのモータードライバ用の様な小さなヒートシンクが出回っているのでまとめ買いしようと思いますm(_ _)m