トランジスタのコレクタからベースに流れる漏れ(リーク)電流を検知するテスト(半分成功・半分失敗)
トランジスタのコレクタからベースには、どうやら1V程度の電圧と少量の電流が流れるらしいのですね。
噂に聞くリークというやつです。
先日試したESP32に内蔵されているADコンバータを使って、これを検知できないかと思いまして、、
検知できるならば、コレクタ側に何かが接続されているか否かも検知できるのではないかという目論見です。
絵に描いた餅をざっくりと回路図にします。
本当に漏れて来るならちゃんと検知できるとは思うのですが
気がするだけですが
チャチャっとブレッドボードに設置して、、
テストしてみます。
あかん。
なんか電圧を検出したりしなかったり
波があるといいますか、、
少し電圧を検知しはじめて、一定の電圧位になったら検知が途切れる
みたいな。
ノイズを拾っているのか、そもそもこういう波のある電流が来ているのか、、、
しかし波があるのでADCの電圧の数値をよく見ると、、
1.電圧を検知しはじめ、少しづつ上昇する
2.0.7V~1V辺りから下降に転じる
3.0.3V辺りで電圧を検知できなくなる
4.暫くして1に戻る
あぁ、これは
徐々に高まってきた電流が十分に増えたらエミッタ方向に流れて消えてしまう、みたいな事を繰り返しているのではないだろうか。
たしかベースからエミッタに電流を流す為には0.7V程度必要とか何処かで見ましたし
そうすると、まさにトランジスタっぽい動きをしている訳ですね。
っぽいかどうかは知りませんが
一応2N2222(PN2222)のデータシートを見ると、VCEsatが1Vとなっている事から、ベース側にかかる電圧は1Vくらいまでは上がるっぽい。
ベースからエミッタに流れはじめるには十分ですね。
というわけで、コレクタからの漏れ(リーク)電流は検知できるという事が判ったンゴ。
ついでに0.35Vくらいを境に検出不能になる事から、ESP32のADコンバータで検知できる最小電圧もこの辺りなのかな。
電圧がもう少し高いとカチっと検知できるかもしれない。
さて、漏れ出て来たリーク電流の電圧が徐々に下がるという事は、どこかに消えてしまっている訳では無く、おそらくベースを押しているという事。
つまりリーク電流の300倍ほど、コレクタからエミッタにも電流が流れ出てしまっているという事で。
コレクタに来てる電流はなるべくせき止めておきたいので、ベースをあまり押さない様にエミッタに逃がします。
これはトランジスタのセオリーらしいですぬ。
さて、このリーク電流をエミッタに逃がす為の抵抗値は、、難しいとこですね
あまり小さくすると、ESP32からベースを押そうと思ってもしっかり押せずにエミッタに逃げてしまいそうですし
かといって大き過ぎてもベースを押し過ぎてしまいそうですし
とりあえずなんとなく100kΩを追加してみます。
設置してみましたらリーク電流がベースを押す事はほぼ無くなったっぽいです。
しかし今度は、リーク電流をADCで検出できなくなってしまい。
さて。
目的はコレクタに電気が来ているか(結線されているか)を検知する事ですから、これでは不可能です。
ESP32とベース間のR3、ベースとエミッタ間のバイパスさせるR4を、丁度ギリギリリーク電流が検出できる様な絶妙配分にしたら検出できるかもしれませんが
それだとコレクタにかかる電気に元気が無かったり、逆にちょっと乱暴な電気だったりしたら、これまた正しく動作しなそうなわけで。
というわけで、、、
残念。
この方法では、コレクタ側に電気が来ているかをカチっと検出するのは難しいという結論に。
先日届いたダイオードでリーク電流をADC前までバイパスしてやるというのも面白いかもしれませんが、、
1V未満のスケールですから、恐らくダイオードを通過する時のドロップで検出できない気がします。
もっと簡単な全く別の方法があるかもしれづ
前提知識も含め、知識量が大幅に足りないと実感いたしました。
面白かったのは、リーク電流の動き。
電流というのは、もっとこう電圧がバビューンとかかって、電圧をもとにした電流が流れる様なイメージを持っておりましたが、、
今回の動きは、リーク電流が徐々に溜まっていく事で電圧が押し上げられていき、ベースを押せる位になったら電流が流出する事で徐々に電圧が下がっていく、そんな感じの動きに見えました。
電流と電圧を水の流れに例える解説をよく見かけますが、今回の動きはまさに水路を流れる水の様な動きですね。
しかもベースを押し始めると、何故か慣性が働いているかの如く電圧が検知できなくなるまで下がり続ける。
想像では、ベースを押し始める電圧まで来たら流出と流入が拮抗して一定の電圧、電流で停止するものだと思ってましたが、、、
これは電流に質量があるという事ですか。
実際に触ってみないと判らないものですね。
勉強になりました。
さて、当初の目的である接続の検知ですが、、
何か良いアイデアが浮かぶまで
保留!
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